THEME募集課題

課題番号 0008

橋梁伸縮装置部分の保守・緊急対策

2021年1月4日~2021年2月4日

募集終了

2021.01.04

橋梁伸縮装置の維持管理・保守にかかるコストを低減したい

 

 道路橋等の橋梁の伸縮装置は、床板と同様に直接、走行荷重が作用し、除雪作業に伴う衝撃作用等も受けます。また、凍結防止剤等による塩害等の劣化も発生する部分です。この橋梁伸縮装置の異常は、支承や桁の劣化や損傷、舗装との段差による騒音や振動の問題、橋台や橋脚のコンクリートの劣化等の原因になります。

 

 当社が運営する有料道路の橋梁においても伸縮装置部分で止水材の劣化による漏水が発生しており、融雪剤によるコンクリートの塩害、橋梁支承部や主桁の鋼材腐食が発生しています。また、伸縮装置の周辺部で劣化が発生する場合もあり、後打ちコンクリート部のひび割れ、浮き・剥離が散見されています。このコンクリートが剥離すると路面穴となり、通行車両等、第三者への事故の原因となる可能性があります。

 

 現在、当社が運営する有料道路では橋梁伸縮装置の目視点検を行っており、後打ちコンクリート部を含む伸縮装置の交換による保守を行っております。この表面的な目視点検では、損傷部位を適正に判断することが難しいのが現実です。また、優先度の高い補修箇所を見落とさないことが求められています。さらに、橋梁伸縮装置部分の交換作業では、交通規制時間の短縮(車両走行への影響縮小)が求められています。

 

 そこで、愛知アクセラレートフィールドでは、橋梁伸縮装置部分の保守・緊急対策技術として、以下の技術について公募いたします。

 

・伸縮装置部分の劣化状況を簡易かつ的確に把握できる技術

・交通規制時間の短縮が可能な伸縮装置部分の補修技術

・橋梁伸縮装置部分を長寿命化する技術

・伸縮装置部分の段差に起因する通行車両騒音を低減できる技術

 

伸縮装置止水材の劣化により橋梁支承部が鋼材腐食を起こした例

 

伸縮装置止水材の劣化により橋台、橋脚に発生した損傷例

 

伸縮装置周辺が劣化した状況の例

 

伸縮装置周辺コンクリートが劣化した例

 

 

【実証における制約条件】
ご提案の内容により、個別に検討・設定させて頂きます。

【フィールド候補】
室内試験:茨城県、前田建設工業(株)ICI総合センター施設内

現場試験:愛知県、愛知道路コンセッション(株)が運営する有料道路

※応募者の状況に応じて、ヤードや開催時期の調整をさせていただきます。