PROJECT REPORTプロジェクトレポート

REPORT 0008

傾斜センサーとWEBを利用した法面の遠隔監視システム

2020.02.25

本実証は「【課題番号 0005】長期間低コストでインフラ施設をモニタリング」に対して行ったものです。

 

【インフラ運営・維持管理上の課題】

 インフラ施設の管理者にとっては、現地に足を運ぶことなく遠隔地から状況を把握できるモニタリング技術があると、適切なタイミングで現地の状況を把握し、時期を逃さずに的確な措置につなげられます。また、その技術が長期間・低コストで維持できるのであれば、監視すべき箇所が多い道路においては有効な監視システムであります。

 

【実証技術の概要】

〇傾斜センサーと遠隔監視システム

 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を活用し、特定小電力無線を採用して小型軽量化、省電力、そして低コストであり、設置は大人二人で30分あれば設置可能であり工事も非常に簡易です。

 主な特徴は以下の通りです。

①法面に設置したセンサーや雨量計の状況を、遠隔地で監視できるので、現地に赴く必要がありません。遠隔監視

 により、効果的なタイミングでの現地の状況把握が可能です。

②法面崩落の前兆を示す閾値を予め設定しておけば、自動で警報メールを発信します。閾値は3段階(Lv1~Lv3)

 で設定し、第一段階で要注意、第二段階で現場サイドへ警戒伝達、第三段階で接近禁止のように、崩落のリスク

 に対して余裕をもって対応できるようになっています。

③センサーは乾電池、現地のシステムはソーラーパネルによるバッテリー充電方式なので、長期間・低コストで運

 用が可能です。

④センサーは小型軽量・設置も容易で,全体として低コストを実現しました。

 

システムの概要

 

【実証フィールド】

  本システムの検証を行うため,以下の盛土サイト1ヶ所,切土サイト1ヶ所の合計2ヶ所で実証を行っています。

 

位置図及び設置状況

 

  【実証試験結果】

 2019年2月22日にWEBを開設し,監視を開始しました。これまでの期間安定した計測が行え、2度の台風の際にも、現地に行かずに事務所で斜面の監視が出来ました。10月の台風19号及び21号の際には、下写真のように第一段階(Lv1)の警報をARC職員へ発信しています。また、現地の雨量や土壌水分量に関しても計測結果を確認でき、管理者の判断を助けることが可能でした。

(切土サイト)

観測結果とLv1警報メールのタイミング

【閾値の考え方】

 崩壊事例や不安定化事例を整理し,下表の閾値を設定し、当実証実験でもこれを設定しています。

 

 ・累積傾斜角
(盛土サイト)


      

 ・体積含水率及び雨量

観測結果と台風19号・21号のピックアップ

 

先進技術保有企業

 中央開発株式会社

https://www.ckcnet.co.jp/technology/observation/kantarou/

 

お問い合わせ窓口

 愛知アクセラレートフィールド事務局

 TEL:0297-85-6606

 Mail:jimukyoku-aaf@jcity.maeda.co.jp